梅雨を控え、ストレリチアも柔らかく、みずみずしく育ってきました。雨が多く、水が十分だからです。乾燥した季節のカチカチ感とは様変わりです。いったい、ストレリチアはどちらを望んでいるのでしょうか。初心者は、水が多くて柔らかく育てようとしたり、或いは逆に教えられた通り、乾かして硬く育てようとしたり、どちらかに偏りがちです。私は両方を望んでいると思っています。
それが季節によって違うのです。夏の間に急いで大きく育っても柔らかすぎるので、秋、冬にゆっくりと固めているのでしよう、栽培では、これに合わせてやれば良いです。夏、冬、同じ扱いをしてはならないのです。
ところで、あの怖ろしい軟腐病は梅雨時には殆ど発生しません。長雨が続いて、ぬれている時間が長いのに不思議です。これは多分、6月頃は、未だ、冬の堅さが体に残っていることと、育ち始めたとはいえ、未だ、十分ではないからなのではないでしょうか。怖いのは8月から9月の台風シーズンなのです。夏の間に十分、柔らかく育って、細菌が侵入しやすくなっているところへ台風の雨がやってくるのです。この雨も、短かければ細菌が増える時間が少ないですが、長い時間の雨は危険です。
また、細菌の方も6月では冬の寒さの後ですから、まだ、増えていないのに、タップリと夏の暑さの中で育っては大量にあるはずです。
何しろ、高温、多湿が最適条件なのですから。それでも、本州では、余り、被害は起きません。排水の悪い地域だけが要注意です。

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