ストレリチア秘話No.964 ストレリチアと日射量の駆け引き

 ストレリチアの自生地は、遮るもののない広々としたブッシュ地帯です。そこは朝から夕方まで100%の日射にさらされています。つまり、逃げ場がない厳しい環境でもあるのです。

そこで生きる植物たちは必然的に強い日射に耐えられる構造を身につけています。ストレリチアも固いクチクラ層で身を包み、葉も、葉柄も直立して、斜めに日光を受けるようにしています。まともに日を受けたら耐えられないからです。

 このような環境ですから、一人前の成株でしたら楽に耐えられますが、小さな苗や弱って水の補給がままならない株には厳しすぎる環境ですから、強光線を受けると葉を巻いて光りを和らげて防ごうとします。他に防ぎようはありませんから、何とか耐えている内に、やがて、なじんでゆくのです。人工栽培でしたら、遮光もしてやれますが、自然では、日陰は殆ど。ないのです。

 背の高い木のある林に自生しているストレリチアを見かけることもありますが、そこはストレリチアにとって理想の場所ではありません。光が弱いということは邪魔されることになってしまうからです。やはり、厳しくとも、日光燦々の土地が向いているのです。

 人工栽培では、葉の薄い若い苗や株分け直後は遮光施設へ入れることも出来ますが、私は、そこまでの過保護はしたことがありません。売店で遮光した観葉植物といっしょに育てられたキレイに出来たストレリチアを見ることがありますが、それが理想の姿と思ったことはありません。