ストレリチア秘話No.982 秘密を公開するのは大した理由があるわけではありません

秘密は昔から貴重な情報として大切に扱われ、それを盗もうとスパイさえ登場するほどでした。いまでも、軍事機密や企業情報、開発研究では続いていることでしょうが、一般では事情が変りつつあります。特にコンピユーターの出現以来、情報入手が簡単になって、何事にも秘密は消えつつあるようです。だからと言ってなくなったわけではないでしょう。事情が変化しているだけとみたほうが正確かも知れません。

 私はストレリチアに関することがらを少しでも広めようと「秘話」を書いていますが、名称通りの秘密の話などはありません。強いて言えば、今まで公開されなかったことがらを表現しただけです。

 ストレリチアにも秘密にしておきたいようなことがないわけではありませんが、それが個人の利益を守るためのことであっては、あまり、感心できることではありません。前章で公開した内容は、今までの考え方でいえば、実体が現われるまでは秘密にしておくのが普通でした。でも、私は考え直したのです。

 秘密として隠すのは真似されることを防ぐためです。では、新品種の作出はどうでしょうか。情報を知っても、そう簡単には真似できない事情があります。

A.親株がなければ出来ません

知識だけではどうにもならないのです。ことは遺伝の問題ですから、遺伝を背負った親株が入手出来なければ何も出来ません。似たような株があれば?偽物では役だちません。本物だからこそ貴重なのです。

B.年数がかかります

これこそ重大な条件です。時間の取得は真似できません。それでも時間をかければ真似できるでしょうが、出来た頃は、価値が下がっているでしょう。

C.技術上の問題

方法を知ったからといっても、誰でも出来るわけではありません。でも可能な場合もありますから、やれないことはありません。

D.名義上の問題

どうでも良い品種は別として後世に名の残る品種だと問題になります。真似であることを隠すこともできるでしょうが、いつまで隠し通せるでしょうか。その内、大勢が参加するようになれば消えますが価値も同時に低下してしまいます。

こんなわけなのです。芸術家と同じで創作活動は、それなりの苦労がついて回ります。