育種家が多く相手をするのは、主に苗や若い株が中心になります。連日、35°Cを超える猛暑の中では、成株は光合成が出来ますが、小さな株では葉を丸めて身を守るだけで精一杯です。このような環境では生長どころではなく、消耗を避けているだけです。その分、夜が活動の時間なんです。気温は十分、湿度は良好で生育には最適な条件が整っています。簡単に言えば、ストレリチアは夜に育って、昼は休んでいるのです。株が若ければ若いほど、この傾向が強くなります。だから、露地で夜露を受ける、こんな有り難いことはないのです。
私の所へ持ち込まれる栽培相談で、夏も室内に置いた人もありました。私の答えは、「夏も室内へ?それは刑務所へ閉じ込めるようなものです」でした。夏の日中の高温は迷惑でも、夜の涼しさは極楽なのです。とはいえ、これはストレリチアのような普通の植物のことで、日本の夏の夜に暑さには耐えられなかったアフリカ産の植物もありました。人の感じ方とは全然、違う植物もあるのに驚いたのです。環境をどう感じるかは生物によりけりだと知らされました。
