ストレリチア秘話No.956 ストレリチア 趣味の極地は一年の経過を味わい尽くすことにあり

 お客さんの相手をするのも私の仕事の範囲内です。ところが、どうにも納得できないこともあるのです。それは花の咲く、寒い季節だけに集中し、他の季節は忘れられてしまったかののように少なくなり、分けても、暑い夏はバッタリなのです。花の季節に関心が高まるのは当然でしょうが、ストレリチアは一年中,活動していて、季節毎に違った表情を見せてくれているのです。

 ストレリチアを味わおうとするなら、一年の経過を知らずして可能だとは思えません。

 夏の終わりは驚くばかりの育ちの速さを見せてくれたり、堂々とした充実ぶりも観察できます。そんな姿は一年中見られる、などと言ってすませるのは、この時のみずみずしさを見ていないからです。花は,一年の最終決算ですから、生長のピークになりますから、関心を持って当然ですが、それに至るまでの経過を楽しめるのが趣味の極致です。

兼好法師「徒然草」の

「花は盛りに、月はくまなきをのみ見るものかは」の章に祭の本当の見方とは、始まる前の桟敷の様子を眺めたり、祭りがすんで人の波がいつの間にか散ってしまった後の都大路のたたずまいをみわたすこと。とあります。

 ものごとを、つねに全体として眺めることの出来る人になりたいのです。