ストレリチア秘話No.959 ストレリチアとマルーラ

 ストレリチアとマルーラが似ているわけではありません。生育地も同じではありません。ストレリチアは南アフリカ南部の海岸地帯に自生するのに対し、マルーラは南アフリカ北部の内陸地帯産です。気象条件は大体、同じ位ですが、北部の方が砂漠に近く、気温の上下の差は厳しいのではないかと思われます。片や草本、片や樹木の違いがありますが両者共、ブッシュ地帯産が似ています。

 私が興味を持つのは、ストレリチアが乾燥地帯出身らしく、固いクチクラ層の鎧で身を守っているのに対し、マルーラの方は温帯林の木と同じで、薄くて弱い葉の集まりです。つまり、乾燥地帯の植物らしくないのです。これも関心の一つです。

 果実は生でも食べられますが、生食するのは下の下、お酒にするのが最高とされています。

 何しろ、完熟させれば48時間で発酵してお酒になるそうですから。この自然にできた酒は野生動物たちも大好きで、酔っ払って足元のふらついたゾウの写真がTV に放映されるほどです。

 昨年の冬の初めには10数本の苗がありましたが、寒さで大部分が枯れて、3本だけ落葉した茎が生き残りました。この冬も実験再開です。何しろ、0°Cまでしか耐えられませんから、落葉しても冬越しできたら大成功です。果実が熟すのは秋ですから、ブドウやナシと同じに栽培できたら素晴らしい果物になるのは間違いありません。ただし、大柄になる果樹ですからハウス栽培には向いていません。落葉して冬越しできるか、どうかが大問題なのです。

 それにはストレリチア栽培のKNOW HAW が生きるのです。今度の冬の結果が楽しみです。