ストレリチア秘話No.2027 ストレリチア栽培の在るべき姿

 切り花に限らず理想は「優秀品の少量生産」です

 切り花と書きましたが、実はストレリチア全般のことなんです。世の中、大量生産がいいとは限りません。花でも種によって量産向き、少量向きがあるのです。カーネーションは大量の消費があっても、ストレリチアの用途は少量でしかないのです。これを取り違えると間違いを起こします。

 私も以前は切り花出荷をしていましたから経験済みです。温室はわずか 120坪の小さなものでしたが、それでも年間の採取本数は1万本を軽く越えていました。さすがに 2万本には届きませんでしたが、花立ちのいい優秀品種を揃えれば面積を広げる必要は無いことを知っています。それ位の生産量で十分だったことを知ったのです。

 当時は市場を通じて花屋さんから注文がよくきました。私の品が優れているのを知っていますから、大事なお客さんからの注文があると、確実に入手しようと話してくるのです。時には、「指し値して下さい」とまで真剣になることも珍しくありませんでした。農産物は普通では市場で買い手が決めます。それでも、間違いなく確保しなければならないときは出荷者の希望に添うのです。いくら裁量を任されとはいえ、取引は永く続くのですから、非常識な高値を付けるわけにはいかず、ほどほどの値にしていたことを覚えています。このように、お互いの言頼を深めることが大切なのです。

 売上額を増やすには生産量を上げれば良いと考えるのでは単純過ぎます。一般の価格以上で売れれば望みは達せられるのです。それにはストレリチアの特性に従わなければなりません。ストレリチアの大量消費は見込めません。それで通り一篇の価格では不満だったら、優秀品の少量生産で対抗するしかないではありませんか。