ストレリチア秘話No.1050 旱魃とストレリチア

自生地のストレリチアにとって、1番、怖ろしい自然災害は旱魃でしょう。大洪水も怖ろしいのですが、ストレリチア自生地は割合、高台に多いので何とか避けられるのでしょう。第3回の自生地調査のときは、こんな運悪く80年ぶりの早魃がやってきて3年目の年でした。1番の目的はクエレハ川のレギーネだったので、行ってみて驚きました。昨年来、雨が全然降らないとのことで、周辺の草は皆、枯れてしまっていましたが、さすがにストレリチアは無事でしたが、葉柄はしなびた姿をさらし、花は一本もありませんでした。

 さすがにストレリチアは旱魃に耐えていたのです。草の根はせいぜい地中20~30cm程度深さしか伸びませんから地面の乾燥の影響を受けやすいのですが、ストレリチアは1m以上も深く、しかも地下茎に水を貯めています。この備えがあればこそ耐えられるのです。自生地の平年降水量、レギーネが500㎜、ジャンセアが300㎜ですが、早勉がやってきて、それ以上、乾燥しても平気なのです。その備えは出来ているのですから。面白いのは、それは最低基準であって、普段は、そんな我慢はしたがらないことです。

 ストレリチアという植物が、如何に用意周到であるかが感じさせられる現象です。