育種家は数多くの苗を育てます。交配は目的を持ってするわけですが、結果はすべてが思い通りに現われるわけではありません。遺伝は、そう簡単ではないのです。中には本人が思いもかけなかった形質が出て来るのも珍しくありません。だから面白いのです。思いがけない珍品が現われれば「怪我の功名」です。周りから見れば、その人が意図して創り出したように見えても、実は出来てしまった、という例が多いでしょう。
今、私の栽培場で少数ながら、これからの時代に喜こばれそうなストレリチアが育ってきています。特別、変わっているわけではありません。ジャンセアの「やや矮性種」なのです。
数はどいうわけか割合に多いので価格も手頃で入手は楽です。とは言っても何処にでもあるわけではなく、特殊なところにしかありませんが。中には高級品種もありますが、贅沢を望まなければ変化が多いのがが特徴です。レギーネにもないことはありませんが、数が少ないのが難点です。もっと小さいのは極矮性種ですが、こちらは数少なく特殊な趣味家向けです。本家の南アフリカでは原種ばかりで交配種は少ないですから殆どありません。これは日本だけの特殊事情なのです。
気をつけなければならないのは花立ちですが、これは選べば大丈夫です。小柄ですから、どんな小さな家屋でも置き場に困ることはありません。これこそが、この系統の有り難味なのです。とは言っても、大量の需要に応じられるほどはありませんから要注意です。

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