ストレリチア秘話No.1060 ストレリチアの植え替え 鉢を緩めるのは気軽に

 ストレリチアの植え替え作業は 2種類あります。容易ではないのが根を切る株分けでこれは、与えるショックが大きいので、回復が見込める春から初夏が最適です。夏でも気を付ければいいのですが、暑い真夏は危険です。絶対にいけないわけではなく、後の養成に配慮が必要になるのです。秋は、やってはいけません。回復が見込めないからで、冬は問題外です。

 ところが、もう一つの作業、鉢緩めは、根を殆ど痛めませんから、一年中、いつ、やっても大丈夫です。それでも理想は暖かい成長期がよく、他の季節は、しかたなくやる程度が安全でしょう。

 作業は簡単ですが、ストレリチアらしい規準に従わなければなりませんから、初心者とへテランの腕の差が表われます。簡単なことです。次に使う鉢の大きさだけのことですから。

 鉢を緩めるのは根の育ちを助けるためですが、植物の種類によって、そのスピードが違うのです。ストレリチアは育ちがゆっくりですから、若い苗では1~2cm大きな株で3cmくらいの差で十分なのです。つまり、1年後の大きさを想定して鉢の大きさを決めるわけです。

 初心者は、その程度がわかりませんから、大きすぎる鉢を使うことが多いのです。これでは、株と鉢のバランスがいつになってもとれません。その後、ツケが回ってきます。根は鉢に添って育ちますから、後になって、小さく直そうとすれば根を切り縮めなければならなくなってしまうのです。こんなことでは生長が一時停まってしまいます。

 もう一つ問題点があります。ストレリチアの性質が分っていないからでしょうか、雑誌などの記事には、「鉢を抜いたら古い土を捨てて新しい土と入れ換えなさい」と書かれている場合があります。ストレリチアと他の植物を混同しているのです。私は、進んでこんなことをしたことはありません。ストレリチアの毛根は、実にデリケートで痛みやすいのです。鉢を抜いたら、痛めないよう、そうっと次の鉢へ移すのです。わざわざ、古い土を無理矢理、取去るなんて、とんでもない。それではひ弱な毛根も一緒に捨てられてしまいます。