日本人はストレリチアが好きです。理由は、よくわかりませんが、その一つは日本からみれば、地の果てとも言えるアフリカ大陸の南端を故郷とするエキゾチックな奇妙さにあるのではないかと思っています。距離からいえば南米大陸南端のバタゴニアの方が離れているでしょうが、残念ながら、こちらは寒すぎるせいか植物にはみるべきもがありません。
アフリカ大陸南部の海岸地帯は温暖な気候に恵まれ、花の宝庫で日本人好みのフリージア、君子を始め、多くの花々が親しまれています。ストレリチアも、その一つなのですが、こちらは、あまりにも奇妙過ぎて、時には近寄り難い程の雰囲気さえ、ただよわせています。ストレリチアを扱う人は、本人が自覚している、いないに関わらず、この雰囲気の虜になってしまっているのです。
大航海時代に発見されて紹介されて以来、ヨーロッパの人々は、この花の魅力を絶賛してきましたが、どういうわけか、それ以上、深入りすることはありませんでした。ことによると、この花が、あまりにも、かけ離れた存在と受け取られていたのかも知れません。ところが日本人だけが親しみを持って深入りしてきたのです。身びいきながら、日本人の感性が、そうさせたのではないかと思っています。
ストレリチアを扱う以上、この問題は付いて回ります。これは本人が自覚するか、しないかの違いだけです。周囲の人々が、どう感じているか、そんなことは自分には関係ないと受止める人がいるかもしれませんが、花は大勢の人が観賞するのです。この人達の感性に逆らうことなどできるでしょうか。
