ストレリチア秘話No.1088 交雑が進みつつあるストレリチアの将来

ストレリチアの遺伝が変化、進歩しつつあることを、度々、述べて、きましたが、この章は、その内容を解説してみましょう。ストレリチアの育種にとりかかった初めのころは材料となる遺伝子の範囲が、あまりにも小さく、狭いのにがっかりしていました。

 バラもユリも夫々、抱えている原種の数が多いのです。遺伝子の組み合わせは、相手がかけ離れているほど面白い効果が期待出来るのです。珍しい相手で張り切ってしまうのでしょうか。ストレリチアのように自生地が狭く、原種の数もすくなくては、似たもの同士の集まりですから変化の生まれようがないのです。これがストレリチアの弱点でもありました。

 それなのに頃、変化が起きつつあるのです。原因は、やはり、違う遺伝子の組み合わせです。スタート黄色種ジャンセア生みの親、「パービフォリア セットラーズパーク」からです。片親はジャンセア黄色原種で少しは変わった遺伝です。この片親がオレンジ レギーネですからパービフォリアですが、黄色とオレンジの組み合わせは珍しいといえるでしょう。結果は花立ち優良、生育旺盛です。次いでレギーネ黄色種のゴールドクレストで2種の黄色種の遺伝が入ってきました。

 そこでまた、別の現象も現われてきたのです、タケノコの新芽を思わせる若緑色の生育の速さ、加えて柔らかな色調の花色で、すでに「かぐや姫」の名称まで準備されていますが、驚いたことに、この中から特別な変異が現われてきましたので、どの段階で、この名前にするのか思案中です。とにかく、ストレリチアも、やっと、この段階まできたようです。

 でも、違う遺伝子同士を、ただ組み合わせれば良いのではありません。やはり、優れた形質を持っていなければ意味がないのです。それに遺伝子同士の相性まで関わってきますから困難を極めます