ストレリチアの特徴を長所と捉えるか、欠点にしてしまうかは、その人の姿勢次第なのです。これには、その人の性分も関わってきますから、簡単ではないでしょうが。「秘伝」とは活かすか、無視するかで大きく違ってしまうことのようです。私が思うストレリチアの場合は、その人の持つ品が大きな影響を与えてしまうようです。そのためには、自分の一生を左右してしまうような名品に出会うことに全力をかけなければならないことは当然です。
でも、そこまでやる人に出会うのは稀なことが残念なのです。
つい先日、一人の女性が現われ、私が大事にしていた名品をさらっていってしまいました。
この章を読んだ人が後から私も、と思っても、もう手に入れる事はできません。或る系統の最高品種で中々、殖えないので2鉢しかなかった内のかたわれです。高価な品ですから、貯金をはたいて、やっとです、といっていました。私に言わせれば当然で、名品が楽に手に入ることなど有り得ないからです。残りは一鉢で、何年も先にならないと株分けできません。
もう、門外不出で、そっとしておかなければならない存在になってしまったのです。でも、片割れを手にした女性は高い買い物をしたと思ったかしれませんが、残った一鉢は、もう、どんな高い金額を提示されても売ることはできません。私としては1鉢は残しておきたいのです。つまり、もう、動かせない入手不可能の品になってしまったのです。
人生に影響を与えるような名品を手のするのは普通の状況ではありません。その女性によると、1年前から迷っていたそうです。それでも最後のチャンスに間に合ったのです。もう、次の人には機会はないんですから。この名花は初めの1鉢が大阪へ引き取られたのですが、その後の連絡が無いため、どうなったか不明です。ともかく、世界にそれだけしかないのです。実に貴重この上もない品種なのです
実は2ヶ月前の3月にも同じような事が起きていたのです。この花は私が今まで出会った中の最高のオレンジ レギーネなのですが、今年は同じ事が続いて起きてしまいました。
片やゴールド(黄色)で、こちらは従兄弟のオレンジですが、状況はそっくりです。一口にストレリチアといっても、捨てられてしまうような酷い目に会うのもあれば、希少品として大切に鎮座しているものまで大きな開きがあります。冷たく観察すれば性能の違いですが、扱う人次第で客待遇までもあるのです。どういう待遇をするストレリチアを持つかで、その人のレベルが決まってしまうようです。大勢のお客さんを相手にしていて、このことをつくづく感じています。
