ストレリチア秘話No.232 ストレリチアの栽培用具

 移植ごてを初めとする一般の用具は他の花の栽培用具となんら変わらない。しかし、ストレリチアは盆栽の樹木ほど硬くはないが草花よりは太く、しっかりしている。これを切る道具が問題となる。

 ストレリチアは、花も葉も太くて、やや、硬いから、よほどしっかりしたハサミでないと、壊れてしまう。選定鋏なら楽に切れるが、実際に使ってみると、方向の点で、どうもしっくりこない。私は刃物を使うことにしている。手軽に使えるのは台所用の包丁で、刃が薄くて使い易い。私はプロとしての専用の道具を使いたくて小刀、ナイフを常用している。切り花栽培をしていた頃は能率を上げるために刃渡りは、21~24㎝のものを多く使っていたが、現在では15~18㎝の小刀を使っている。

 ハサミで切るのと違って、押すだけでスパッと切れるので気分がいい。切れ味をよくするには研がなければならないが、これは仕方が無い。なまくらでは、切ったつもりが最後の甘皮一枚が残ってしまう。結局、一動作で終わらず、二動作となってしまう。これでは気分が悪い。

 刃ものには、鋼とステンレスの2種類があり、それぞれに長所、欠点があるので両方を使っている。