植物栽培の指導書は数多く出回っています。そこで必ず、といってよいほど鉢植えのやり方が述べられています。曰く、
「水はけがよくないと根ぐされを起こしますから、鉢の底に水が溜まらないように鉢ガラや小石、大粒の土などを敷いてから植えます」
と。確かにその通りでしょう。しかし、一般の植物なら、ともかく、ストレリチアには、そんな配慮は必要ないと思っていますし、私は実際にやっていません。そのために被害も起きていません。
ストレリチアの根茎は太く、長く、生長も早いので、鉢に植えられても、じきに鉢底に根が伸びて、とぐろを巻いて株を押し上げてきます。こうなれば底には空間が出来て水は溜まることはありません。こんなことは放っておいてもストレリチアが勝手にやってくれるのです。他の植物並みにゴロをしいてはいけない、といっているのではありません。やったところで、本来の機能をはたすことはないのだから、無駄なことだ、というのです。
他の植物では常識だから、ストレリチアもそうだろう、は見当違いを起こすことになりかねません