ストレリチア秘話No.283 系統による花茎の長さの差

  オレンジ プリンスもゴールド クレストも花茎が長く、多くの花がみな、葉よりも長く突き出ています。切り花として使うにも文句のない形質を備えているのです。ストレリチアがみな、こうなのではなく、花が葉に隠れるほどの短い系統も多くあります。花が短ければ風の被害からは守りやすいでしょうが、広い草原の中でサンバードに見つけてもらうには高く伸びあがった花の方が有利に決まっています。ただし、長いために風に倒されることもあるでしょうが。

 私は自分から探し出したわけでも、作出したのでもなく、初めから持っていた形質に運よく出会っただけのことなのです。決して自慢になる訳ではなくても、いいことであることは間違いありません。

 全部のストレリチアがこうなのではありません。オレンジのジャンセアは花茎の長いの、短いのさまざまです。ジャンセア ゴールドでは親のセットラーズパークが葉柄は高く伸びても、花は普通の長さなので陰に隠れてしまう形質を受け継いでいるようです。パーヴィフォリアはみな、これらの子孫ですから似たようなものとしてみてよいでしょう。

 私は花だけを見ている訳ではありません。その花が、どの位置にあるのかも問題にしているのです。