ストレリチア秘話No.328 冬は思い出したら水をやって下さい。時には忘れてもいいですよ。

 ストレリチアの栽培相談で多いのが水やりについてです。これは季節により、また、環境によっても変わるので簡単に説明できず、困ります。ストレリチアは乾燥に強い。確かにその通りなのですが、それは全体を表現したものであって、一年中、通しての扱い方ではありません。

 やはり、ストレリチアの生理状況に合わせた水やりでなければなりません。まず、春から夏の成長期には意外に水を要求しますので、段々と多くしてゆきます。梅雨明けの真夏は一日おき程度(鉢植え、直射日光)がよく、夏の終わりの充実期は最高に必要となります。

 寒い冬は活動停止状態となりますから、水を吸わなくなります。ベランダや玄関に置いたものでは、十日に一回ぐらいを基準にしますが、これも安全を考えてのことで、時には忘れたからといって障害は起きません。半ば、眠っているようなものですから。室内で開花させている場合は扱いは違います。こちらは冬とはいえ、活動しているのですから。それでも、4,5日に1回程度で十分でしょう。

 ストレリチアは、夏と冬では、違う植物ではないか、と思うほど生理が変わります。ほかの植物だって似たようなものは珍しくありません。これを知れば安心して付き合うことが出来るでしょう。