ストレリチア秘話No.340 二極化しつつあるストレリチア

 今まで「ストレリチア」と総称して、ひっくるめて表現してきましたが、そのままでは誤解が生じてしまうほどの広がりが出てきているように感じています。花は種によって生産体制も、種内のレベルの格差の違いも様々です。ストレリチアには、歴史背景、生産体制、流通経路に独特なものがあり、他の花とは違った道を進んでいるように思えます。

 簡単に言えば、一方に昔ながらの系統が存続しているのに対し、もう一方は品種改良の結果、優れた形質の品種が次々と現われ、そのスピードが加速されつつあります。つまり、その差が開く一方なのです。一概にストレリチアと言っても、どのレベルの花を思い浮かべるか、人によって大きな違いが出てきそうです。草花のように一定規格の大量生産では、こんな開きは少ないでしょう。一年草は時代の基準に合わなければ簡単に消されてしまうからです。多年草は、生長に時間が掛かり、長生きしますから、そう簡単に入れ替わることが難しいのです。

 ストレリチアは現在、二極化の方向に進んでいて、年を追う毎に差が広がることは確かでしょう。