ストレリチア秘話 No.345 超 遅咲きストレリチアの出現は大歓迎

 ストレリチアの開花期は長く、8月半ばから翌年の6月半ばまで10ヶ月間も続きます。

 早咲きは、まだ暑さの残る季節なので需要は少ないのですが、5月、6月の遅咲きは貴重です。長い間、僅かな数しかありませんでしたが、ここの所へきてジャンセアゴールドの中から、超遅咲きともいえる品種が出てきました。まだ知られてはいないのですが、今後、人気を呼ぶことは間違いありません。

 ストレリチアの花芽が顔を出すのは10月いっぱい、遅くても11月止まりが普通です。

 それなのに、この超遅咲き系は12月、1月になって出てきます。これが思わぬ利点となってくるのです。ストレリチアは花が一番、寒さに弱く、冬咲き、早春咲きは花芽が伸び始めた頃に凍る寒さに会うために特別な保護を必要とします。それに引き換え、遅咲き種は、その頃は、まだ花芽が顔を出したばかりで凍害を受けにくいのです。寒さが通り越した辺りから伸び始めるのですから安全なのです。

 この品種はジャンセアゴールドの片割れですから苞の紅いものが多く、楽しみは多いことでしょう。ストレリチアの鑑賞期間が広がったことは大歓迎です。