ストレリチア秘話No.353 ジャンセア水やりの極意

  これはストレリチア栽培の常識、常道を越えたベテランのための極意ですので、安易には真似しない方が無難でしょう。

 ジャンセアは葉がないために水分の蒸散量が少なく、その分、水やりの回数が減ります。

 つまり、水の要求量が少ない、といえるでしょう。ここまでは常識の範囲内ですから問題はありません。ところが近頃、数年に亘って試したところ、驚くほどの結果が出てきたのです。

 梅雨明けからの真夏、毎日、30°Cを越える季節のこと、いくら軽石植えとはいえ、乾燥が激しいので毎日、水やりを続けてみたのです。これはジャンセアにとっては多すぎるのです。

 ところが半月もしないうちに結果が出てきました。今までより、断然、育ちが良いのです。特にジャンセアゴールドは顕著に表われます。

 これには私も首を捻っています。ジャンセアの生理的必要量を超える量の水を与えた方が成育がよいのですから。これでいいのか?或いは、水を飲み過ぎた傷害が起きるのか?今のところ分かっていません。ただし、このような反応が生じるのは真夏の期間だけですから、他の季節は正常に戻しています。

 生態上の必要量と生理的必要量に差があることは承知してはいたものの、この問題は将来、解明しなければ、と思っています。