ストレリチア秘話No.386 ストレリチア花の品質の歴史

 

 「ストレリチアの花」といわれて思い浮かべる花の姿は、人により、まちまち、様々なことをご存知でしょうか。初期の頃は原種だけでしたので、特別な優秀花などは滅多になく、素朴な時代でした。今でも残る手書きの絵には、あまり感心出来ない花も見受けられます。それでも、大部分の花は、原種であっても、現代でも通用する品質を備えているものも少なくありません。例えば、私のホームページに掲載されている「クエレハ川畔のレギーネ」は現代の水準に照らしても立派なものです。その後、人工交配によって殖やされましたが、知識不足のため自家受粉が多かったので、品質の劣った花が数多く生まれてしまったのは残念なことでした。優れた美しさを持つ花が登場してきたのは、改良が始まった最近のことで、未だ数は多くありませんので、見たことのない人も大勢いることでしょう。

 ストレリチアの花として思い浮かべられるのは、情けないような貧弱な花から、現代の最高水準の*****星の花に至るまでの広がりがあるのです。その、どのレベルの花が浮かんでくるかによって、その人のレベルが測られます。