ストレリチア秘話No.393 ストレリチアに何を望みますか?望みが高度になるほど品種を選ぶ必要が出てきます!

 植物を栽培するのは、日々の疲れを癒やすのに役立ってくれることを期待してのことです。それは自分の好きな植物と交流することによって得られる「癒やし」といってよいでしよう。植物を相手にすることによって、人間世界とは離れ、スッキリとした気分を味合わせてくれるからです。たいていの植物が、この役割を果たしてくれますが、自分の好きな植物だったら尚更です。私の場合、それはストレリチアです。

 それでも、ストレリチアにどこまで期待するかは人によって様々でしょう。通り一遍の「癒やし」でよいのなら、ストレリチアなら、何でも良いでしょう。しかし、レベルが上がってくると、そう簡単にすまなくなってきます。

 愛犬家を例に取ると、深入りするにつれて、だんだんと犬種にこだわりが出てきます。自分の好みや目的に合った種でなければならなくなってくのです。番犬、狩猟犬、愛玩犬とか、大型、中型、小型の違いもあります。犬なら何でもよい、なんては初歩の初歩にすぎません。

 ストレリチアも同じことです。幸いなことには、近頃は研究が進んで、様々な希望に応じられるようになってきています。高度な要求に応じるには、それなりの性能の品種でなければなりません。探せば、きっと見つかるはずです。

 これは蛇足です。犬は人より寿命が短いので、せっかく、優れた友に出会えても、やがて別れの時がやってくるのは避けられません。ところがストレリチアは違います。相手は人の寿命の十倍はあるのです。別れを告げるのは私たちのほうなのです。