近頃の燃料費の高騰の時代にはそぐわなくなってしまったテーマですが、ストレリチアでも栽培温度を上げれば、生長を早めることが出来るという話題です。
ストレリチアもレギーネを例にとると、普通の温度では、播種から5~6年で開花に至りますが、これを冬でも最低温度を10度以上に保てば、葉が一枚は多く出ますので、約一年は生長を早める事が出来ます。私はオレンジ プリンスを中心とした苗を沖縄で栽培してもらっている関係で、何回も視察に行っていますので、暖地でのストレリチアの生長の早いことは、よく知っています。また、自家の温室栽培でも経験してもいます。
それが数年前の温室被害で霜除け程度の自然栽培に移行しましたので、比較することができるようになりました。本州でのハウス栽培では、冬の最低気温が1~2度の凍らない程度で十分、日中は 20度を超える高温となりますので開花には問題なく、南アフリカの自生地と同じ状況を示していました。それが現在では、ビニールやガラスで覆われていないので、日中でも外気温そのままの低温ですから、15度以下の冬だけは開花がありません。
それでも、花が咲かないのは1月から3月初めまでだけです。
ストレリチアの促成は苗の生長期間だけが有効で、成株となると株の組織が柔らかく育ち、病気、その他の障害を受けやすくなってしまいます。ストレリチアは熱帯植物ではないことを思い知るべきです。現在では苗の養成さえも低温の自然栽培ですが、育ちは遅いもののガッチリ、丈夫に育っています。
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