ストレリチア秘話No.418 レギーネ矮性種の増殖

今までおっくうにして、なかなか手を出さなかったレギーネ矮性種の養成を始めることにしました。ジャンセアやパーヴィフォリアは本当に小さくて、矮性とよぶことに何ら支障はありません。しかし、レギーネは小さいといっても、それは普通のサイズの株と比べてのことで、一株だけを取り出したら、70~80cmもあり、葉も大きいですから、矮性と呼ぶには、少々、抵抗がありました。それが、ここのところへきて考えを改めたのですジャンセアの矮性種は、花立ちに難点がありますが、レギーネは、その心配はありません。とはいっても、花立ちの良い系統を選ばなくてはなりませんが。それに矮性を好む、日本社会の風潮には逆らえず、重い腰を持ち上げたというわけです。しかし、そう、簡単なことではありません。矮性種なりの栽培法を開発しなければならなくなったのです。

 今までのストレリチア栽培は、大きく育て、力をつけて花を多く咲かせることを目指してきました。ところが、このやり方は矮性種の養成には通用しません。別な栽培法が必要とされます。大きく育ててはならないのです。それなのに花も咲かせなければならいのです。

 まず、植木鉢は小さいのを使わなくてはなりません。従って、根を大きく切り詰めることになります。その結果、痛みの回復に苦労することになりますが、それは最初の段階だけで、次の植え替え時には、もう、普通のやりかたに戻れます。ただし、大きな鉢に入れるわけにはいきませんから、根を切らなければならないのは当然です。肥料は少なめで良く、窒素分は控えて、リン酸分を多めにします。後はふつうのストレリチアの栽培と何ら変わることはありません。

 現在、進行中ですから、やがて、お目見えする日も近いことでしょう。