ストレリチア秘話No.470 ストレリチア名品の入手には

 さて、苦労の甲斐あって、ようやく名品が見つかりました。でも、安心できません。最後に入手の難しさが控えているからです。ストレリチアには、まだ、定まった価格の基準が出来ていません。定価がないのです。結果として、同じ品でも、どこで買ったかで、値段が違う事が起きてしまいます。しかも、ストレリチアには個性の差があり、品質もピンからキリまでときていますから、分かり難いこと、この上なし、です。

 私の所へ来るお客さんの中に、「以前、あるところで1万円で買ったから、ここの品も同じ値段で・・・」と、値段で比較する人が少なくありません。これが間違いの始まりです。売り手が違えばストレリチアの品質評価も違い、値段も違うのことが多いのです。つまり、値段が同じだからといって、品質も同じ、というわけではないのです。又、見る目がないと、基準より安くしてくれたのか、もともと、値段相応の品なのか、区別が付かない人もいます。

 こんな状況の中で、名品の値段を決めなくてはならないのですから簡単ではありません。

 しかも、それが、選りすぐりの一品ともなれば、お金の問題だけではない事情もからんできます。そんな優れた逸品は、持ち主にも愛着があります。つまり、手放したくない気分もあるのです。そこを、なんとか潜り抜けなければ、名品を手にすることは出来ません。

 この難事業をしてのける人は、そうそう、いません。私が知る限り、ほんの僅かです。そのくわしいことは、ここでは控えます。

 ストレリチアの名品は希少です。従って、手に入れる事が出来る人もわずかしかいません。それは、人がストレリチアを選らんでいるからなのでしょうか、それとも、ストレリチアが人を選んでいるのでしょうか?ストレリチアの数しか持てる人がいないとは、ことによると、支配されているのは私たちの方かもしれません。怖い、怖い!