植物には神経系はなく、従って頭脳もないとされてきましたが、最近の研究では動物とは違う方法で情報伝達が行われていることがわかってきました。それでも、その情報がどこから発されているかは、まだわかっていません。そこで、この説が「植物の頭脳は根にあり、しかも、中心は先端にある」と言いだしたのです。とはいっても、まだ、そのくわしいメカニズムは何も分っていません。
私たちは、目で見て観察できるのは植物の地上部だけです。地下の活動は見えません。
従って、根の活動を、余り、重視してこなかったのは事実です。ここに誤りがあったのかもしれません。何しろ、植物の活動は、すべて地上部のことに集中していたのですから。
根の先端は地上の成長点と並んで、最も生長が盛んな部分で、水分、肥料分を求める最前線ですから、外部の環境と関わるための選択を行っています。そこでの情報のやりとりが大切なのはわかりますが、そこが、植物全体の司令塔なのか、どうかまでは、私には、まだ、判定が出来ません。それでも、今まで、指令の発信はどこなのか、皆目、分からなかったのに、一つの例を指摘してくれたのは大きな進歩だと思っています。
ストレリチア栽培でも、外からは見えない地下部への注目が強調されるのは、警告と受け取っても良いでしょう