ストレリチア秘話No.523 ストレリチアの本性を探るその1 「花が発するエネルギー」

 別に威張るつもりはありません。得意になっているわけでもありません。気がついたらそうなっていただけのことです。私の周囲はストレリチアの名花だらけで、いつも、満足を与えてくれる花々に囲まれて暮らしています。でも、時には、実生の初花の中からは、捨てたくなるような不満足な花も現われてきます。

そこで、これは、いったい、何が違うのだろうかと疑問がわいてきました。いつもだったら、選抜の基準を持ち出して、審査すれば良いのですが、今日は、そんなことではすまされない、もっと突き抜けたレベルで考えようと思い立ちました。

 わたしの究極のテーマは、「ストレリチアとは、どんな植物なのか」

 を追い求めることにありますから、こんなことにまで首を突っ込むことも止むを得ません。

 ★星、★★星クラスの花を見ていますと、なんとも不足で、不満な気分が湧いてきます。

 形はストレリチアに違いないのですが、見る人に訴えかけてくるものが弱いのです。訴えててくる迫力に欠けているのです

「ここが、もっと赤ければいいのになあ、もっと、花の数が多ければなあ、なんとなく不満

だ」と。それに引き換え、★★★★星以上の花には、「よくも、これだけの美しさを出してくれました。こんな華やかな気分にしてくれて有り難う」

 と、敬意に近い気持ちすら湧いてくるのです。このことを、「それは子孫繁栄のために、サンバードを惹きつける進化にすぎません」と冷たく、いいきってしまうのはどうでしょうか。これだけ周囲を明るく、楽しい雰囲気にしてくれるには、それ以上に植物の意志?のようなものが感じられてならないのです。私には、個々の植物には、発するエネルギーの量や質に、それぞれ、個性があるように思えてならないのです。

 ★印の数は、あだおろそかなものではありません。