ストレリチアの語り人としては、具体的に今後、どのように進むべきかを語るところですが、そこまで踏み込むのは遠慮して、もっとゆるやかに語ってみましょう。
一番のおすすめは、失敗を恐れず、とにかく新しい栽培に挑戦していくしか無いのではないでしょうか。一般の人々は関係ないので、育種家の苦労を知らないでしょう。新し品種を次々に生み出す面白い仕事だと思っているかもしれませんが、それはそれで間違ってはいませんが、ストレリチアはそれがすべてではないのです。
成功する交配は多くなく、失敗の方が多いのです。例え、成功した交配であっても、生まれる優秀品種は数少なく、支えてくれた多くの残り物の処理に悩まされるのです。つまり、失敗を恐れない人物でなければ耐えられないのです。事が良かったか、悪かったかは、後になって分る事ですから、やるしかないのです。それを、初めから良い仕事だったらやろう、などとは虫が良すぎます。良い仕事とは、最初はいいか、悪いかわからなかったときに、やってのけた人に発見されたのです。新しい品種を生み出そうとする育種家だって分らないことが、栽培する方がわかるわけが無いではありませんか。ことは、そう難しいこととは思えません。
