二通りとはいっても、片や根毛、もうひとつは根茎で貯蔵根ですから働きが違うのです。
根毛の方は本来の根の活動ですから普通の植物と変りません。乾き過ぎれば死んで活動を停止してしまいますから、程ほどの湿り気が必要です。ストレリチアといえども成長期の夏は十分な水やりで根毛を働かせる必要があります。
ところが、根茎は正しくは根ではなく茎ですから、養、水分を貯めて臨時に役立てようとする組織で目的が違います。こちらは乾かすと活動が盛んになるのです。ここが普通の植物とは違うところなのです。乾燥が続くと、「これは大変だ、水を貯めなければならない」と必死に太ろうとします。まあ、いってみれば私たちの人工栽培では、いくらでも水はやれるのですから、余分とも言える活動なのですが、乾きを続けると活動を止めません。
普段は鉢の中で見えませんので、仕方なく、植え替えの際に切り落として処分することになります。つまり、要らないものといってもよいでしょう。
簡単に言いますと、ストレリチアの人工栽培では、生育の中には要らないものも含まれているのです。

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