ストレリチア秘話No.747 岩と共に生きるストレリチア

 ストレリチアの庭園植えが盛んになってきています。そこで参考までに自生地の状況をお知らせすることにしました。

 私の専門書を見たことのある人は必ず写真の中に数多くの場面に接したことがある筈です。自生地の自然の風景だけではありません。人工的に植えられた公園では、必ずといつてもよいほどストレリチアは岩といっしょに植えられています。南アフリカの人々は、自然の風景を再現しようとしていたのです。

 ストレリチア庭園のお手本は自然の風景なのです。ストレリチア自生地の表現こそ極致といえましょう。庭園に岩を置くのは、必ずしも日本風とは限りません。どういう訳かストレリチアの自生地には岩石が多いのです。ジャンセア自生地では見かけませんでしたが、レギーネ自生地では数多くが岩に寄り添って生きているのに出会いました。サンゴアロエの自生地でもそうでしたが、不思議に似合うのです。ことによると、日中に蓄えられた熱が夜の寒さを防いでいるかも知れません。ストレリチアと岩、ことによると、何らかの結びつきで助け合っているかも知れないのです。

 私は石にくわしくありませんが、石の種類までこだわることもないでしょう。時には、石を多く使い、多肉植物まで加えたロックガーデンにするのもいい方法です。

 これから、すばらしいストレリチア庭園が生まれることを期待しています。