昔は、5月にストレリチアの花に出会うのは珍しいことでした。それなのに今年、私の栽培場では花盛りなのです。スターはジャンセアゴールドです。昨年もその傾向はありましたが、今年は力を付けてきたのでしょう。本来の姿を現してきたようです。
これは遺伝の結果に他なりません。大元の交配親のパービフォリアセットラーズパークの影響は間違いないようです。でも、先祖のオレンジレギーネのせいなのか、あるいはジャンセア黄色原種なのか、はっきりしません。両種共、そんなに遅咲きでもないからです。親のセットラーズパークも2年前までは12月咲きだったのに昨年から急に遅咲きに変ってしまったのです。生物は遺伝に左右されるのは当然ですが、ストレリチアは始めから固定したものでなく、年齢に従って安定してゆくのかも知れないのです。ジャンセアゴールドも、そうなったかも知れません。この原因の一つに冬の寒さが影響しているかも知れません。温室から出て自然栽培に移ったのですから。
ストレリチアは研究が未開発ですから、未だ正確なことはわかりませんが、遅咲きが生まれて開花期が広くなったことは歓迎すべきことがらです。
