ストレリチア秘話No.881 ストレリチア栽培の特殊性(難しさといってもよいかも)

 「秘話 No.879」にて、「情報は生のままでは役に立ちません」と書きました。情報は、そのままでは単なる情報に過ぎません。それを実際に経験し、確認し、時には修正して、初めて学習が完了するのです。

 ところがストレリチアは厄介で、経験の確認が容易ではないのです。1年草は環境変化に敏感ですから、人による技術の変化を感じ取って反応してくれますから、良く分るのですが、乾燥地帯出身のストレリチアは、鈍感というか、敏感には反応を現してくれないのです。これを感じ取れるまでの確認、修正の経験を積み重ねての上、やっとで理解出きるようになるのです。経験さえすれば良い、というような簡単なレベルでは事はすみません。

 水やりでも、肥料でも、実はストレリチアも反応を示してはいるのですが、それが、あまりにも微妙なレベルなので、未熟な人には感じ取れないのです。しかも、ストレリチアの反応も、厳密ではなく、あいまいですから、そんなに正確なものではありません。

 この章は、随分高度な段階にまで踏み込みましたが、成長期の夏は、「あなたはストレリチアにどこまでアプローチできるか?」と試されているような気分にさせられる厳しい季節です。