ストレリチア秘話No.883 ストレリチアも変わる「西暦2000年以前と以後」 その1

 この章は著者、鈴木の「タワ言」と受け取って頂いて結構です。それほど、わたし自身も自信があるわけではないからです。時代の変わり目は、その渦中ではハッキリとは感じられません。何十年後に振り返って、ようやく分ることでしょうから。

ストレリチアの歴史が変ろうとしています。いってみれば、「2000年以前と以後の状況の違い」と表現してもよいのではないでしょうか。それほど、ストレリチアに対する見方が変ろうとしているのです。それは

1, ストレリチアの生長速度が速くなったのです。

今までストレリチアは生長が遅いのが当然、と考えられていましたが、それが短縮されてきたのです。驚くほどではありませんが、それでも今までの常識を越えてきています。この生長の速さは調べなくても、直ぐ分ります。新しく生長してきた葉柄が緑色になりきれず白っぽいのです。分化した細胞には葉緑体が後から生まれますが、昔のストレリチアは生長がゆっくりでしたから歩調が合っていたのですが、新品種は育ちが早いために葉緑体の生成が間に合わず、遅れてしまうので、白い時代が起きてしまうのです。それほど速くなりました。この現象は若いほど顕著です。いわば「生長と充実のバランス」の同調が崩れた、と言えるかも知れません。

2,ストレリチアの花の印象が強烈になります。

これは、まだ、育種の段階ですから正確なことではありませんが、その方向に進みつつあります。このような花が出回れば、ストレリチアの花の印象が強くなるのは間違いありません。とはいっても、実現は遠い将来のことでしょうが。

3,遅咲きが多くなった

花の観賞期間が長くなりました。冬の寒さが避けられるので庭の地植えに好適です。

4,肥料は多い方が、良く育ちます

これも今までの常識を越えています。今までのストレリチアは、肥料は程ほどでよかったのですが、育ちが早いということは肥料も多く必要とすることです。油カスが一番、適しているでしょう。