ストレリチア秘話No.892 ストレリチアらしい生き方とは その2

ストレリチアの発芽は個別ではなく、束にになって起きる現象ですが、今年になって、また、新しい事を発見しました。この現象が鉢毎だけでなく、種子の系統年にも起きているということです。

A, ゴールドクレスト系パービフォリア

このグループは予定通りに進行し、鉢による違いだけでした。全然、発芽のないのが1鉢だけありましたが、これは腐敗菌が侵入したものと思われます。

B, ジャンセアゴールド系

播種後、1ヶ月半しても動きがないので種子が腐ったのではとの疑いもありましたが、その後、発芽開始しました。2鉢共、揃ってです。何かが遅らせたのではないでしょうか。

C,セットラーズパーク系

 2鉢共、まだ、全然、動きがありません。将来の予測は不明です。これも、何かがブレーキになっていると思われます。その後の結果をみるには、未だ時間が掛かります。

 数多くの後継を望まないストレリチアであっても、小さな苗の内は厳しい試練にさらされるので、安全を考えて多くの数が必要となるのでしょう、それでも、最終的には自然の陶汰にさらされます。人工養成の場合も、初めは緩い扱いでも、最後には、やはり厳しい選別が待っています。

 私たち生物は環境の影響の中で生きています。環境とは自然ばかりではありません。社会的な環境だってあります。人間で言えば、人は社会の中で生かされています。まさか、なのですが、植物にも、植物社会があるらしいのです。もし、あるとすれば、ストレリチアも、その社会の掟には従わざるをえません。この説は、未だ、一般には定着していませんから、どこまで確かなことかわかりませんが。

 とにかく、生物が生き残るのはたいへんなことなのです。