ストレリチア秘話No.917 後でやれば良いは通用しない。やれるときにやらねばならぬ

 育種家として、毎年、新しい開花を見ることを続けています。しかし、実際には年によって多い、少ないは様々です。原因は簡単なことです。種子を付ける量が年によって違うことで起きるからなのです。やむを得ない事情のせいもあります。交配したくても、親株の花が咲いてくれなければ出来ません。でも、それだけではないのです。年によっては意欲が沈滞することもあるのです。

 それが数年後になって、あの時、交配しておけばよかった、と悔やむことになってしまうのです。もう、間に合いません。過ぎ去った時間は取り戻せません。ストレリチア栽培のように長い時間がかかる作業では、大きな過失となってしまうのです。

 これが、分っていながら、なかなか出来ないのが人の弱さです。もし、ストレリチア栽培のコツがあるとするなら、

 「やれるときには、どんな無理をしてでも、やっておくこと」なのです。数年後、結果が確認出来たときの喜びは、この時に始まっていたのです。

 言葉にするのは簡単ですが、実際にやるのは難しいのです。種子だけのことではありません。ストレリチアに関わる、あらゆる事柄に、これが出来るのが一人前の愛好家といえるでしょう。