今、私が最も注目しているストレリチアは「ジャンセアゴールド」です。一番の特徴は葉柄の育ちが速く、生長部分が緑色になるのが間に合わなくて黄金色に輝くことです。黄だけではありません。雨で水が十分過ぎる時は、黄になるのさえ間に合わず、白色或いは無色透明さえ現れます。こんなことから、別名「かぐや姫」が登場してきたのです。
ところが、この品種群、一生の間、いつも同じペースで黄色を表わしているわけではありません。生まれたての幼苗の時や成熟した成株では、そう強くは現れず、もっとも華やかなのは、開花前の思春期なのです。勿論、一生を通じて育ちは良いのですが、それにしても、この成長期のパフォーマンスは目立ちます。この品種の交配は、形を変えても,未だ続けていますから、これからも今までになかった形質が枝分かれして現れてくるかも知れません。この変化の激しさも、この品種の特徴でもあるからです。
「かぐや姫」と命名したのは、竹の根元が黄金色に輝いていた誕生の情景に重ね合わせたのですが、物語全編を通じているのは、この世のものとは思われない姫の美しさです。そこから「かぐや姫」と呼ばれるようになりました。この名を拝借するからには、この品種の花も美しいのは当然のことです。かぐや姫が着ていたのは十二単(じゅうにひとえ)では無く、天女を表わす「天の衣 あまのころも」です。ジャンセアゴールドの紅色は濃厚ではありません。多くが淡い紅色をまとっています
