これは滅多に話題に上りません。不思議なことです。園芸用具がキチンと揃えられているのは盆栽でしょう。数多くのハサミその他が揃えられ、それを使うのが常識になっていますが、ストレリチアで専用の道具をつかっている例は聞いたことがありません。一般に無関心なのでしょうか、質問さえ、されたこともないのです。私のところへいらっしゃるお客さんは、わたしが特別なナイフを使っていても、何ら関心を持った様子がありません。私の女房と娘は別です。何しろ、長い時間、わたしの行動を見ているのですから。
私は長い間の経験からストレリチアはハサミより刃物で切る方が便利であることを知っています。いちばん多く切るのは葉柄で、太くて固いのでハサミよりは刃物の方が楽なのです。1番安くて便利なのは台所用の包丁なのですが、なにせ凝り性なので、ナイフの中で使い易い物を選んでいます。それも一本や二本ではありません。使い勝手が気になるのです。
寸法も大事です。大量の切り花をしていたころは18cm(6寸)が使い易かったのですが、現在の少量栽培では15cm(5寸)を多く使っています。鋼も2種類、和鋼とステンレス鋼を使い分けています。植換えや株分けの雑な扱いには丈夫なステンレス鋼で、繊細な切り方には切れ味のよい和鍋を使います。切り花のように茎を切るには切れ味のよい和鋼に限ります。ナイフの切れ味が悪いと最後の甘皮1枚が切れずに残ってしまい、二度切りになるのが気分悪いからです。和鋼は研ぐ手間がかかりますが、それも楽しみの一つです。
私がナイフにこだわるのは誇りと使い勝手のためなのですが、安くあげるには台所用の包丁で、十分です。それさえも近頃ではピンからキリまであるようです。でも、少々、刃が長いので、少量栽培では大げさになるのが欠点ですが、だからといって果物ナイフでは小さすぎます。
*雑草を小さいうちに取るのにピンセットも使いますが一時期だけです。
