ストレリチアは耐病性が強く、滅多なことでは病気は発生しませんが、ただ一つ細菌には弱いのです。それでも怖ろしいウィルスには耐性があるので安心できます。
軟腐病を発生させるフザリュウム菌は夏の高温多湿時に発生するのですが、自生地では高温であっても多湿ではないのでストレリチアは対応策を身につけていないのです。我が国では本州の温帯地域では、よほど水はけの悪い条件でない限り発生しませんが、南西諸島では台風の雨が続いた場合に多く発生して大きな被害を受けています。
細菌は植物体内に侵入して増殖するのですが、ストレリチアの細胞は固くできているので守られているのですが、葉の裏にある気孔の開口部から侵入するという説が有力です。
沖縄ではストレリチアの殆どがレギーネですから気孔の存在は当然ですから被害を受けやすいのです。私の想像では、気孔がわずかしかないジャンセアなら被害を食い止められるのではないかと思うのですが、未だ、試したことはありません。環境上からは土地の水はけをよくして菌の発生を減らす必要もあります。農薬に頼っても効目は期待出来ないのです。基本に立ち返っての対応が一番といえるのではないでしょうか。
