ストレリチア秘話No894 ストレリチアの「系、系統」とは

 正式に認められてはいないでしょうが、私自身も使うことがあるので、この用部について語ってみましょう。種として全体をまとめて、「レギーネ」「ジャンセア」という名称があり、その未端が個体ですが、中間の小さなグループを指すのに使います。

 遺伝とは、ストレリチアで言えば、父方からの染色体が14本、母方からも14本が寄り添って1対の2倍体を形成します。同じ部位に父方、母方が向かい合いますが、力関係で、どちらかが表面に出て活躍する「表現型」となり、片方は裏に回って「遺伝型」となります。

 この働きは個体ごとに決まるのですが、似たもの同士が集まると小さなグループとなり、これを仮に「系」と呼ぶようです。

 ストレリチアでも、いろいろな表れ方をします。例えば。花弁は青紫色が規準ですが、多くの中には薄い青色もあります。これは集団としての表われですから、個体を栽培で変えることは出来ません。この他、いろいろな現象がグループごとにあらわれると「系統」のことばが出てくるのです。

 この他、色々な形で系統としての姿を表わしますが、そう、キチンとしたものでもありませんので、まあ、扱いもほどほどでいいでしょう。